10月次定例会を開催いたしました(2020)

去る10月29日(木)、航空自衛隊(松島基地) 第4航空団 飛行群司令 藤崎 能史 様を講師に迎え、定例会を開催いたしました。

「ロシアの本質、考え方、目指す方向」と題しまして、防衛駐在官としてご勤務されたご自身の経験などを基にロシアや関連する事柄についてご講演いただきました。

冒頭では、鉄血宰相と呼ばれたオットー・フォン・ビスマルクの言葉やロシア連邦国歌を音声で流しながら解説をしていただきました。国歌の歌詞の中には『“держава”』(“デルジャーヴァ”)という言葉が使われており、大国・強国という意味でロシアらしさを表すキーワードであると強調されました。

さらに講演の中では、紛争が起きた地域のこと、ロシアの軍事事情、大統領の動向、北方領土のこと及びロシアに関する書籍の紹介など説得性のある内容に、笑いやユーモアを織り交ぜながら多様なお話しをしていただきました。

質疑応答の際もご質問に懇切丁寧にお答えいただき、参加者の方々からも講師の熱意が伝わったと、大変好評な講話となりました。

藤崎様、ご多用中のところ貴重な講演を賜り、誠にありがとうございました。

航空自衛隊(松島基地) 第4航空団 飛行群司令 藤崎 能史 様
ロシアという国に関して詳細に解説いただきました。
支部長・油川も大変興味深く拝聴させていただきました。
会場は熱意あるお話に、釘づけの様子。
17時勉強会「10月次サイバーレビュー」の様子。

9月次定例会を開催いたしました(2020)

去る9月24日(木)、防衛省 東北防衛局長 熊谷 昌司 様を講師に迎え、定例会を開催いたしました。

「令和2年版防衛白書について」と題しまして、東北防衛局のご紹介をはじめ、防衛省・自衛隊が刊行する最新版の白書の概要についてご講演いただきました。

本題の冒頭では、令和2年度版防衛白書の特色の紹介があり、この1年間に生起した防衛をめぐる主な出来事(重要な国際情勢、自衛隊の活動)について全般的に俯瞰できるよう巻頭の特集やダイジェストにまとめられていること、国内で活動に従事する自衛隊員約50名がコラムにより掲載されていること、及びQRコードによる動画を再生し見ることができること等を教えていただきました。

また、防衛白書の内容では、本冊約600ページに及ぶ掲載をパンフレット版によって、懇切丁寧かつ分かりやすい説明により、約1時間の中身の濃いご説明をいいただき、参加者からは、我が国の安全保障・防衛政策及び国際情勢について理解が深まったという声を大勢から頂戴いたしました。

更に、防衛白書は今年で創刊50周年を迎え、1970年(昭和45年)当時の防衛庁長官が国の防衛には何よりも国民の理解と支持、協力が不可欠であるという信念の基に第一号を発刊されたというエピソードもお話しいただきました。

熊谷様、ご多用中のところ貴重な講演を賜り、誠にありがとうございました。

(講師)防衛省 東北防衛局長 熊谷 昌司 様
講師・熊谷様の説明に、参加者の方々は興味深々な様子でした。
質疑応答では、支部長・油川からも質問をさせてきただきました。

今回の定例会におきまして嬉しいお知らせが2件ありました。

まずは、危機管理学会宮城支部の設立当初から参加していただいている学生会員のY.Mさんから、就職活動で受験した陸上自衛隊一般幹部候補生コースの大卒試験及び院卒者試験に合格しました。とご報告をいただきました。

Y.Mさんは来年度入隊され、福岡県にある陸上自衛隊幹部候補生学校に入校されます。

今後のご活躍を祈念しております。

続いて、同じく個人(学術)会員である東北大学農学博士のM.A氏から、当学会の令和2年度表彰状・感謝状贈呈において、「令和2年度学会奨励賞」を受賞しました。とご報告をいただきました。

我が国の安全保障・危機管理に関する研究及び論文発表の功績を称えられての受賞となりました。

受賞の栄誉を心からご祝福いたします。

支部長・油川と、幹部候補生試験に合格した学生会員のY.Mさん(左)
東北大学農学博士M.A氏が受賞された盾と賞状

サイバー攻撃事案に関する報道

出典:2020年9月4日(金)・産経新聞

本日9月4日(金)の産経新聞にて、サイバー攻撃事案に関する記事が掲載されました。

調査・解析された結果によりますと、Facebookの情報流出の被害は自衛隊OBにも及んでいたということです。

個人情報が売買された被害は確認されていないとのことですが、未だに情報流出は続いていることから早急な対策が必要となります。

Facebookなど、普段から使用している身近なものから個人情報が流出する危険は決して他人事ではありません。

危機管理、安全保障の観点からも十分に気を付ける必要があるでしょう。

航空自衛隊松島基地・松尾司令御退任に際し表敬訪問いたしました。

本日は当支部でも多年、大変お世話になりました航空自衛隊松島基地・松尾司令の御退任に際し、日頃の感謝と多年のご勤務の御慰労のため表敬訪問をして参りました。
東京五輪の聖火到着の際のブルーインパルス飛行など、任期中に大変な大役を務められ本当にお疲れ様で御座いました。

航空自衛隊松島基地
第四航空団司令部
晴天に恵まれ、眩しい陽光でした。
歴代飛行群司令
支部長の油川以下宮城県支部関係者でおじゃまいたしました。

松尾司令様、松島基地の皆様、お忙しいところ誠にありがとうございました。

重ね重ね松尾司令様、大変お疲れ様でございました。

7月次定例会を開催いたしました(2020)

去る7月16日(木)、元東北放送 報道制作局長 佐藤 敏悦 様を講師に迎え、定例会を開催いたしました。

「マスコミはなぜ『提灯もち』から『批判勢力』に転じたか」(初代復興大臣の暴言報道と辞任をめぐる『いきさつ』)と題しまして、報道制作に関わっていたご自身の経験と当時の報道についてお話を賜りました。

講話では、9年前に甚大な被害をもたらし、今も復興の途中である東日本大震災発生当時に初代復興大臣として任命された衆議院議員が、各被災地訪問時にあった発言内容を巡る報道機関のいきさつで、当初は復興大臣の訪問、知事との会談を取り上げるのみだったテレビ各社は問題発言について触れていませんでしたが、取材していた地方放送局では制作局内部で協議などが進められローカルニュース番組で大臣の暴言発言について報道されました。

放送後、インターネットにそのニュースが取り上げられ、動画配信サイトに投稿されると共に拡散され、その後全国区放送のニュース番組でも大臣の発言が報道されることとなり、翌日には各テレビ局や新聞でも報じられた当時のマスコミや世論等についてお話していただきました。

佐藤様、ご多忙の中貴重なお時間を頂き、誠にありがとうございました。

(講師)元東北放送 報道制作局長 佐藤敏悦様
支部長・油川も講話に参加させていただきました。
1969年当時の貴重な資料(番組対応表)も披露されました。
当日懇親会の様子。「三密」に注意を払うよう換気を行い、間隔を空けて開催しました。
17時~宮城県支部有志勉強会「7月次サイバーレビュー」の様子

 

6月次定例会を開催いたしました(2020)

去る6月26日(金)、国土交通大臣政務官兼内閣府大臣政務官 参議院議員 和田政宗 様を講師に迎え、定例会を開催いたしました。

和田様からは「新型コロナウィルスに対する政府の危機対応について」と題しまして、世界規模で拡大し各国で猛威を振るっている新型コロナウィルスに対する政府の対応や見解を真摯にお話ししていただきました。

講話後の質疑応答の際におきましても、ご質問に懇切丁寧にお答えいただき参加者の方々と共に意見を交わされていました。和田様、ご多忙の中貴重なご講話を頂き、誠に有難うございました。

国土交通大臣政務官兼内閣府大臣政務官 参議院議員 和田政宗様
支部長・油川からも政務官として活躍する和田様に質問をさせて頂きました。
当日の講話の様子。「三密」に気をつけて換気を十分に行い、間隔を空け、会を開催しました。

3月次定例会を開催いたしました(2020)

去る3月30日(月)、陸上自衛隊 東北方面通信群 通信群長 弥頭陽子 様を講師に迎え、定例会を開催いたしました。

弥頭様からは「陸上自衛隊における女性自衛官の活躍推進への取り組みについて」と題して、これまでご自身の経験を踏まえた現役女性自衛官ならではの目線で、それぞれの職場で勤務する女性自衛官の変遷及び活躍・奮闘ぶりについて、人的基盤に関わる側面からお話を賜りました。

講話では、女性自衛官は、当初看護職域で採用され、その後一般職域に拡大し現在では一部の基準を除き陸上自衛隊(以下、「陸自」という。)の全職種に就けること及び海外派遣任務にも従事ししている現状であり、女性の数としても、現在の陸自隊員数の7.6%から7年後には9%以上の陸自女性自衛官の獲得を目指していること。また、出産・育児に係る休業等の制度が整備され仕事と家庭を両立できる環境であること。更に職務専念の体制整備として、庁内の託児所や緊急時の登庁支援の制度が拡充しており、女性自衛官の働きやすさというものは昔から比べると格段に良い制度となり、女性自衛官は子供を産んで職に復帰するということが当たり前となっていること等について紹介をしていただきました。
弥頭様、お忙しい中貴重なご講話を頂き、誠に有難うございました。

(支部長)開会の挨拶~ 日本人は「熱しやすく、冷めやすい」民族です…!?
(講師)東北方面通信群 弥頭群長様
時代の流れで変化する育児、休業等の制度整備
今回は急遽、懇親会がなくなり申し訳ありませんでした。m(__)m

2月次定例会を開催いたしました(2020)

去る2月26日(水)、陸上自衛隊 東北方面総監部 広報室長 伊藤智之 様を講師に迎え、定例会を開催いたしました。

伊藤様からは「台風19号に関わる災害派遣活動」と題して、昨年10月に本邦に上陸し、関東から東北地方にかけ甚大な被害をもたらした台風の災害派遣活動を例として、自衛隊員の災害派遣におけるモチベーションの維持確保等についてお話を賜りました。

講話では、任務遂行上、危険な任務を安全に遂行するために隊員が発する欲求を組織としてどのように満たしケアしていくのか、また、災害派遣で実際にあった驚きの経験談等、興味深いお話しを満載にしていただくとともに、最後には、苦労はあるが、最終的に一番のモチベーションは、現地の皆さんの温かい言葉、被災者方々の笑顔である。と締めくくられました。
伊藤様、お忙しい中貴重なご講話を頂き、誠に有難うございました。

「講師」東北方面総監部 伊藤室長様
歯切れの良いトークで展開(^^♪ 頷く参加者。
乾杯は、陸自OBのA様から🥂
懇親会でも続く質問に、真摯にお答え。

1月次定例会を開催いたしました(2020)

去る1月23日(木)、東北大学大学院 経済学研究科 教授 吉田 浩 様を『大学院特別講義』として迎え、定例会を開催いたしました。

今回の定例会は、いつもとは趣向を変え「⽇本映画『宣戦布告』のような事態は起こりうるのか」と題し、DVD鑑賞による勉強会を行っていただきました。映画『宣戦布告』(せんせんふこく)は、1998年に麻生幾氏によって書き下ろしされた小説を映画化、2002年に劇場公開、自衛隊の治安出動における武器使用の問題点や弱腰な政治家達のやり取りを描いた作品と評されるもの。この映画を鑑賞をすることで、有事の際はどうなるのかについて考えさせていただきました。

ストーリーは、架空の国の潜水艦が日本海沿岸で座礁、完全武装した工作員が本邦に上陸した。この事態に警察力のみでの対処が難しい事から、首相はついに自衛隊出動に踏みきる。しかし、現場の連隊本部と防衛庁の対立や指揮・命令系統の不備、更には法解釈ギリギリの出動であったことから武器使用の合法的な解釈が行えず、反撃すら許されない自衛隊は交戦開始直後に早くも6名の犠牲者を出してしまう。その後も重火器の使用許可が下りず有効な攻撃が出来ないまま、次々と隊員が死傷していく。武装工作員と自衛隊との交戦が続く中、防衛庁は架空の国の核ミサイルが発射準備体制に入ったとの情報を得る…。というもの。

勉強会は110分のDVD鑑賞をする中で、自衛隊現役・OBの会員様から逐次、予備知識を加えて頂きながらストーリーに理解を深めるとともに、フィクション映画と現実の相違及び時代背景に照らしたご意見等を賜りました。ご参加の皆様からは、様々な問題点、危機を管理する難しさを考えさせられたという声が散見されました。また、支部長からも「このような鑑賞会&意見交換は価値があります。」と講評され、今後も同様な内容を開催してみたいとのお言葉で会の最後を締めくくりされました。
吉田先生、お忙しい中のご準備、興味ある貴重な邦画を視聴する機会をご提供頂き、誠に有難うございました。

上陸した架空の国の工作員が潜伏!!
ストーリーに引き込まれていく参加者
有事の対応は、これで正しいのか?(疑問)
吉田先生(中央)ありがとうございました。

12月次定例会を開催いたしました(2019)

去る12月17日(火)、陸上自衛隊 東北方面総監部 総務部長 永田真一 様を講師に迎え、定例会を開催いたしました。

永田様からは「3.11東⽇本⼤震災時の多賀城駐屯地の取り組みと、富⼠トレーニングセンターの概要」と題して、陸上自衛隊の特性を捉え、任務等について懇切丁寧な説明を図や写真を用いてご紹介いただきました。

講話終了後の質問におきましても、陸上自衛隊の戦い方や編成についてまでの再説明をしていただき参加者の理解が深まったとの声が皆様から相次ぎました。
永田様、お忙しい中貴重なご講話を頂き、誠に有難うございました。

熱意ある講話をいただきました。
興味津々な参加者
活発な質問に対して懇切丁寧なご説明
懇親会では東北方面総監部 広報室長より乾杯のご発声を賜りました。